京都が京都であり続けるために

京都は、四季折々の美しい自然景観と寺社仏閣や京町家等の歴史的な建物、そして洗練された近代建築によって形成される都市です。それらは地域の高い経済力と活力ある地域コミュニティを背景とした町衆の主体的なまちづくりに培われた暮らしの文化や美意識・価値観を反映しています。近年も、国内外を問わず多くの観光客の支持を集めるなど、文化首都としての京都の存在感は益々高くなっています。しかし一方では、少子高齢化や人口減少などを背景とする地域活力の低下、コミュニティの弱体化が進むとともに、駐車場や空き家が増加し、都市景観など京都の魅力の低下を招きかねない状況となっています。いつまでも京都が京都であり続けるためには、こうした課題に果敢に対応し、これまで京都が蓄積してきた都市の魅力に新しい価値を付加し、さらに磨きをかけていくことが必要です。その取組の源は京都の市民力であり、住民・企業・行政の広範なパートナーシップによる地域まちづくりの推進が求められています。