発行:公益財団法人アーバンハウジング
著者・委託先:京町家の保全・継承に向けた動向調査研究会(田光雄他)
(公財)京都市景観・まちづくりセンター
2013年度、2014年度の2カ年にわたって、京都都心部の京町家に着目し、京町家再生に向けた課題を整理した上で、行政、市民団体等による取組を文献、有識者インタビュー等により調査し、京町家再生に向けた取組の今後について展望した『京都の都心居住と京町家に関する研究』および『京都の都心居住と京町家に関する研究(その2)』が実施されました。
今回の研究は、公益財団法人京都市景観・まちづくりセンターと京都美術工芸大学との共同研究として実現した、いわばその続編にあたります。先行研究以降7年間の行政、市民団体等による京町家の保全・継承の取組を横断的に調査・整理し、課題についての考察を行い、これからの京町家の保全・継承の推進及び類似の地区における保全、
継承の取組に向けて学ぶべき事項を検討しています。
この7年間に、京町家保全・継承の現場では、2017年11月の「京都市京町家の保全及び継承に関する条例」の制定及び2019年3月の「京町家保全・継承推進計画」の策定などの大きな動きがあり、京町家保全・継承に向けて、行政、市民団体等による新たなステージでの取組が展開されています。
1-1 京町家条例の枠組
1-2 京町家保全・継承の具体的な施策
1-3 総合的な空き家対策
1-4 歴史的建築物を保存活用する取組
1-5 文化財制度を補完・拡大する取組
2-1 各種情報の収集、発信及び啓発
2-2 市民等の活動に対する総合的支援
2-3 各種団体等との交流及び協働活動
2-4 歴史的建造物の保全・継承に関する支援及び普及、啓発
3-1 市民団体、職能団体等の取組
3-2 新たな住まい方の事例
3-3 新たな活用の動き
4-1 京都市の密集市街地・細街路対策
4-2 規制誘導策を活用した袋路再生(連担建築物設計制度)
4-3 路地再生に関する情報発信
4-4 近年の路地再生事例