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12 イクリエのサテライト拠点

12 イクリエのサテライト拠点

株式会社イクリエ:濵島広平さん(代表取締役)、小林蒔依子さん(デザイナー、アシスタントマネージャー)、安原千遥さん(オンライン参加)

東京秋葉原でコンテンツ制作の事業を営む㈱イクリエさんが、サテライト拠点として京都の町家を選択されました。オープン間もない京町家拠点で、町家一択だったと振り返られる濵島さんやワーケーション中の小林さんにお話を伺いました。

1. 想造力で身近な人を笑顔にする会社

㈱イクリエは、人気ゲームのコンテンツプロモーションに関わる制作を軸にして、映像、イラスト、フィギュア原型、グッズ企画販売など多面展開を行っている会社です。

企業理念は「想造力で身近な人を笑顔にする」というもの。「想造力」は、想像と創造を組み合わせた濱島さんの造語で、身近な人とは、クライアントからメンバーの家族までを指し、濱島さんご自身の体験から、家族が喜んでくれて、自分もデザイナーを目指して良かったと思える仕事をしてほしいとの気持ちが込められているそうです。

2. 町家、一択

東京オリンピックが始まろうとする頃に、東京の喧騒から離れてサテライト拠点を設けることを検討し始め、東京で実施される各地方公共団体の企業誘致イベントにも参加されました。実際に、高知、佐賀、熊本などの現地にも赴かれたそうです。

その一環で、京都にも来られて、色々現地を見る中で、京都の町家がどんどん減っている実情を聞かれました。日本の技術者が海外に流出して減っていく状況と重なって見えたとお話でした。そして古い町並みを見ると落ち着くことや、自社のミッションの一つが「コンテンツアンバサダーとして日本の文化を伝え、守る」ことなどもあって、「町家、一択」で、京町家に拠点を置くことを決められました。

色々と京町家の物件を見て、選ばれたのが、この二条城の北側に位置するリノベーション町家でした。宿として使われていた町家で、居抜きですぐに使えることがポイントになったそうです。当サイトMATCH YAのPROPERTIESに掲載されたこともご縁となりました。

リノベーションされた、元宿屋の京町家が、㈱イクリエのサテライト拠点です。

 

一階はワークスペースで、階段を上がると居住スペース。4枚の舞良戸がシックなインテリアに。

 

3. 営業と採用、社員のワーケーション

この京町家拠点の使い方については、「「営業と採用」の拠点として、西日本の企業への営業力強化に、また、クリエイティブ系の学科のある大学と接点を強化し、採用力のアップにつなげることを目指している」とお話しで、併せて、社内的には福利厚生施設として社員のワーケーションの拠点とする構想をお持ちです。オンライン参加の安原さんからも「ワーケーションしたいです」の声が届きました。

営業と採用の拠点、社員のワーケーションの拠点に(濵島さん)。居心地が良い、このままここに住んでもいいな思う(小林さん)。

 

4. このままここに住んでもよい

この京町家は、1階に、広い玄関土間、2部屋のワークスペースとキッチン、水回りがあり、2階が2部屋の宿泊スペースとなっています。

月に2週間のペースで東京から来られている小林さんに仕事や住心地などをお聞きしました。

東京のオフィスと比べてどうでしょうか。「時間の流れ方が全く違うと感じるときはあります。マイペースではあるけど、緩すぎない、身が引き締まるような感覚もあったりして、居心地がいい、仕事しやすいと感じます。」

クリエイティブな発想が生まれやすいと言われますが。「自転車で行けるところに二条城などの歴史的な場所があったりして、それがすごく不思議だなって感じています。すごく居心地が良いので、なにか作りたいなっていう気持ちにさせてもらえるような環境です。」

想像と違ったことなどはありましたか。「築110年以上ある建物ということで、夜、怖いかなと心配していましたが、全くそんなことはなく、水回りもリノベーションがしっかりされているので不快な思いをしたことはありません。食料品の調達も、お店が近くにあるなど便利です。京都の夏の湿度の高さには驚きましたが、部屋にはエアコンがついているので大丈夫でした。」

小林さんは、とてもこの環境をお気に入りのご様子で、「このままここに住んでもいいなという感じです。」と楽しそうにお話でした。

リフレッシュにもなる奥の庭。光や通風も取り込める。左奥の窓は浴室まわり。

 

元宿屋のキッチンまわり。京町家らしく吹き抜けが設けられている。

 

5. 今後について

インタビューを行ったのは、オープンから2~3ヶ月の時期で、まだ、手探りのところがあるようにも見えました。それでも、滑り出しは順調で、この京町家拠点が、濵島さんの構想どおり、「営業と採用」の拠点として力を発揮し、また、ワーケーションの拠点として社員のみなさんに喜んでもらえる場所となる日も遠くはないと感じました。

お世話になっている関西のクライアントも、京町家を拠点にしたと伝えると喜んでくれた。

 

たくさんの笑顔があふれる京都サテライト拠点へ。

 

※本インタビューは、京都市企業誘致推進室との共同インタビューとして実施しました。

濵島さんのユーモアを交えた明快なご説明とスタッフとのコミュニケーションを大切にされている雰囲気が伝わり、笑いの絶えない、和やかなインタビューとなりました。

※この取材は、2022年9月に行われたものです。

京都市の企業誘致サイト  “Kyo-working” でも「進出企業の声」として、別の視点からのインタビュー記事が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

https://kyo-working.city.kyoto.lg.jp/article/voice/2022-11-16/

株式会社イクリエ

https://www.icrea.co.jp/

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