理事長あいさつ
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当財団は、「京都らしさ」と言われている都市の個性的な魅力と品格を高め、また住民主体のまちづくりの実現とまちの活性化に寄与することを理念として、平成9年に設立されました。この理念の下に、市民、行政、企業、大学などが協働して取り組むまちづくりを、支援、誘導する活動をしています。
これまで、京都市都市計画局と連携して、主に地域まちづくりと京町家の保全・再生の分野で多くの事業を展開してきました。主な実績は、企業と地域のネットワークの充実、地域まちづくりの担い手や専門家の育成、京町家の保全・活用促進のための相談事業、資金調達制度も含めた各種の支援助成事業、仕組みづくりなど多岐にわたります。さらに定期的に、普及啓発事業、調査・研究、京町家データベース整備などを実施するとともに、海外機関と連携し、また国内はもちろん海外からも毎年多数の視察を受け入れています。
当財団は、博士、一級建築士など高度な専門性を備えた人材を有し、さらに、住民に寄り添ったまちづくり活動の実践を通じて、まちづくりの豊富な実務経験やデータベースを蓄積してきました。また、住民などからの様々な要請に対応できるように、多様な企業、専門家間をつなぐネットワークを構築し、当財団がハブとしての機能を担っています。
私たちは、今後も当財団が持っているこれらの貴重な知的資産を有効に活用して、暮らしの文化を継承し、京都らしさを持続的に進化させる「まちとコミュニティ」の維持・発展に向けた事業を展開して参ります。