洛(京都)を旅するお手伝い。
多くの方に京町家の空間を楽しんでいただきたい。
旧村西家住宅は昭和7年(1932年)に建てられた大塀造り[1]の建物です。内部は数奇屋風の意匠を取り入れ、洋間や茶室を備えた近代町家の特徴があり、広々とした前栽[2]と土蔵を持ちます。
この建物の修復は、「京町家再生プロジェクト」として平成24年、ワールド・モニュメント財団(米国)の支援・助成を受け、所有者、特定非営利活動法人京町家再生研究会、公益財団法人京都市景観・まちづくりセンターの協働によって実現しました。
*詳しくは下記のホームページをご覧下さい。
http://kyoto-machisen.jp/wmf-machiya-project/
平成25年に京都市の景観重要建造物、歴史的風致形成建造物に指定され、平成26年には国の登録有形文化財に登録されました。
当初、芸術家の作品を展示する美術館として使用されていましたが、現在は京都の文化を楽しむ旅行や研修の企画・講演・出版事業などを行っている株式会社らくたびが「らくたび京町家」として利用されています。京町家の空間をいかした講座や伝統芸能のワークショップ、写真撮影の貸し会場など様々な用途に活用されています。
株式会社らくたび代表取締役の若村さんは「ここを中心に京町家の伝統的な暮らしと文化を未来に伝え継いでまいります。この活動を通じて多くの人に京都の奥深い多彩な魅力に触れていただきたいと思います。日本文化の良さを再発見してもらい、ひいては京都から日本を元気にしていきたいと思います。」と語っておられます。
[1]大塀造り: 裕福な商人などが住宅専用に建てた高い門や塀付きの町家
[2]前栽:家屋の前庭
※(公財)京都市景観・まちづくりセンターが、2020年秋に開催した展覧会『Machiya Vision』(KYOTOGRAPHY京都国際写真展と共同で主催)では、若村さんにインタビューさせていただき、京町家をオフィス活用される意義等についてお話を伺いました。その際の映像をご紹介します。
京都市では、市の取組をはじめ、歴史都市、文化首都、持続可能な都市、大学のまちなど、京都のまちの様々な側面について英語で発信する海外向け情報発信ページ(英語版のパブリッシングプラットフォーム「Medium」)を設けています。
「Medium」(下記リンク)にて、この記事の英訳をご覧いただけます。
「Medium」Kyoto Machiya Stories — Volume 2: The Story of “Former Muranishi Family Residence(旧村西邸)”